第一三共 新型コロナに対する国産mRNAワクチン「DS-5670」を承認申請
公開日時 2023/01/16 04:50
第一三共は1月13日、新型コロナに対するmRNAワクチン「DS-5670」(開発コード)について、18歳以上の追加免疫用として承認申請したと発表した。自社創製品で、冷蔵温度帯(2~8度)で流通可能なことが特長のひとつとなる。国産の新型コロナワクチンの申請は塩野義製薬の「S-268019」(同)に続く2剤目、国産mRNAワクチンの申請は初めて。
DS-5670は起源株を用いた新型コロナワクチン。同社は今回、通常承認の手続きで申請し、承認取得後に初回免疫用やオミクロン株対応2価ワクチン、小児適応などの一変申請を行い、新たな適応を追加していく方針。より早期の承認取得を期すため、これまでに得られた非臨床、臨床、品質に関するデータをもとに、22年9月からPMDAと事前評価相談を開始していたとしている。
オミクロン株対応2価ワクチンは2023年度上期に臨床試験を開始し、23年度中の一変申請を目指す。
DS-5670の生産は埼玉県北本市のグループ会社の工場で行う予定。DS-5670の研究開発は、日本医療研究開発機構(AMED)の「ワクチン開発推進事業」及び厚生労働省の「ワクチン生産体制等緊急整備事業」の支援を受けて実施している。
同社は、「新興・再興感染症の発生時に国産ワクチンを迅速に提供できるよう、mRNAワクチンの技術及び生産供給体制を確立し、社会の安心・安全及び人々の健康を守ることに貢献していく」とコメントしている。