【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

日本セルヴィエ 抗がん剤・ボラシデニブを承認申請 IDH遺伝子変異陽性の神経膠腫を対象疾患に

公開日時 2024/12/25 04:48
日本セルヴィエは12月24日、抗がん剤・ボラシデニブクエン酸水和物について、IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の神経膠腫を対象疾患に承認申請したと発表した。ボラシデニブは厚労省から希少疾病用医薬品に指定されている。

ボラシデニブは、変異型イソクエン酸脱水素酵素(IDH)1及び2を阻害する分子標的薬。がん細胞内の変異型IDH1及び2を直接的に阻害することにより、がん代謝物の産生を阻害し、腫瘍の形成を抑制する。米国、カナダ、オーストラリア、アラブ首長国連邦、イスラエル、スイスの6カ国で承認されている。

今回の国内申請は、手術以外の治療歴のないIDH1又はIDH2遺伝子変異を有するGrade2の星細胞腫又は乏突起膠腫患者を対象として有効性及び安全性を検証した国際共同第3相試験(INDIGO試験)の結果に基づく。同試験は患者331人を1:1の割合で無作為に割り付け、ボラシデニブ40mg又はプラセボを1日1回経口投与した。

主要評価項目である盲検下独立評価委員会(BIRC)の評価による無増悪生存期間(PFS)の中央値は、中間解析時点において、ボラシデニブ群は27.7カ月で、プラセボ群は11.1カ月で、統計学的に有意な延長が認められた(ハザード比:0.39、95%信頼区間:0.27,0.56、p=0.000000067)。副次評価項目である次の介入開始までの期間(TTNI)の中央値は、中間解析時点において、ボラシデニブ群は未達、プラセボ群は17.8カ月で、ボラシデニブ群が統計学的に有意な延長を示した(ハザード比:0.26、95%信頼区間:0.15,0.43、p<0.000000019)。

日本セルヴィエのアントニー・マレ代表取締役は、「神経膠腫の領域では、長年治療法の進展が乏しく、放射線治療などから来る毒性を鑑み、がんの進行を抑制するための手術後の治療選択肢は限られたものとなっている」との認識を示した。そして、ボラシデニブについて、「血液脳関門透過性の高い薬剤として、IDH遺伝子変異のある神経膠腫の患者さまに対して、がんの進行を遅らせ、追加治療が必要となるまでの期間を延長できる可能性を示している」とコメントした。
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(0)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
【MixOnline】関連(推奨)記事
ボタン追加
【MixOnline】記事ログ
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー