【World Topics】カリフォルニアの医療プロバイダーに高額追徴課税?
公開日時 2016/01/28 03:50
史上最大規模、総額1兆円にのぼる追徴課税 をめぐって、カリフォルニアの大手医療プロバイダーと州の税務当局が争っている。サンノゼ・マーキュリーニュース紙が関係者筋からの情報として報じているところによれば、提訴されている追徴課税額はKaiser Healthcareが6ビリオンドル(約7150億円)、Anthem Blue Crossが1.7ビリオンドル、Blue Shield of Californiaが1.4ビリオンドル、Health Netが923ミリオンドルである。(医療ジャーナリスト 西村由美子)
http://www.mercurynews.com/health/ci_29414656/californias-four-largest-health-plans-could-owe-state
係争中の医療プロバイダーはいずれもカリフォルニア州認定のNPO。だが、経営の内実は 高収益・高剰余 体質。非営利団体としての税制上の得点を外すという州当局との係争が法廷に持ち込まれたものだ。
例えば、Blue Shield of Californiaについてみると、 2014年度の総収入は13.6ビリオンドル、そのうち4.2ビリオンドルが内部留保で、改めて言うまでもなくフォーチュン500社にランクされる企業をも上回る実績である。こうした実態を指摘され、Blue Shield of Californiaは、昨年、永年にわたって承認されてきたカリフォルニア州の課税特例待遇(Tax Exemption)を失った、提訴は 州の税務当局の決定を不服としてのものだ。
ちなみにカリフォルニア州の巨人プロバイダーであるKaiser Permanenteの年間収入は56.4ビリオンドル(約6兆円)である。
どちらが勝っても 消費者への影響は必至。訴訟の行方が注目されている。