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米FDA 希少薬の開発促進へ 治験相談で新たなパイロットプログラムを開始

公開日時 2023/10/13 04:49
米FDA(食品医薬品局)は9月29日、製薬企業による希少疾病薬(新薬および生物学的製剤)の開発の促進のために、新たな開発促進プログラムの試行(パイロットプログラム)を開始すると発表した。パイロットプログラムでは、スポンサー(臨床試験実施者)が随時、試験デザインや患者集団・対照群の選定など固有の問題についてFDAと協議できる。

パイロットプログラムは、「the Support for clinical Trials Advancing Rare disease Therapeutics (START) Pilot Program」(希少疾病治療薬進化にための臨床試験支援試行プログラム)。希少疾病薬の臨床試験実施上の諸課題についてFDA担当官と頻繁な相談・意思疎通を図り解決を図る目的で設置され、一部の限定したスポンサーに機会を与える。

現在、CDER(医薬品評価研究センター)、CBER(生物製剤評価研究センター)に対して、IND(治験薬申請)を行っている臨床試験中の医薬品候補の開発を進めるスポンサーが活用できる。対象製品は、CBER管轄薬剤ではアンメットメディカルニーズを満たす遺伝子療法あるいは細胞療法であること、また、CDER管轄薬剤では、神経変性疾患治療薬が条件となっている。

FDAは、同試行プログラムへの参加申請を2024年1月2日から3月1日まで受け付ける。開発プログラムを販売承認申請に移行できる能力をスポンサーが持っていることを示せるかなどを検討し、参加者を選出する。両センターで最大各3者選出する。プログラムの評価やフィードバックを踏まえて2回目の試行を行う予定としている。実施要項は後日官報(フェデラルレジスター)告示される。

FDACBERのPeter Marksセンター長は、「試行プログラムから得られるインサイトにより、希少疾患の適応を有し、命を救う可能性のある治療薬の開発を促進するための情報を提供し、スポンサーに今後の販売承認申請のエビデンスとなる高品質で説得力のあるデータ創出に役立つことを望んでいる」と述べた。製品には様々な要素があることから、FDAとスポンサーとの間のコミュニケーションの重要性も強調した。

FDA・CDERのPatrizia Cavazzoniセンター長は、「希少疾患コミュニティにおけるこれら重要な製品を開発しているスポンサーとのかかわる機会が増えることを楽しみにしている。我々は、患者の命を救う医薬品を患者に届けるというゴールを共有し、製品の安全性・有効性、品質の確保とともに、スポンサーが(申請など)レギュレーション上のマイルストーンに到達することをサポートしている」とコメントした。

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