アステラス 成人の便秘型過敏性腸症候群用薬リナクロチドを承認申請
公開日時 2016/02/26 03:50
アステラス製薬は2月24日、成人の便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)治療薬として開発していたグアニル酸シクラーゼC受容体作動薬リナクロチド(開発コード:ASP0456)について、日本で、同日付で承認申請したと発表した。同社によると、日本では2.9%がIBS-Cとされるが、現在、IBS-Cの効能・効果で承認されている薬剤はない。
同剤は腸粘膜上皮細胞に発現しているグアニル酸シクラーゼ受容体に局所的に結合する。同受容体を活性化することで腸管分泌及び腸管輸送能を促進し、加えて内臓痛覚過敏を改善する。海外では成人のIBS-Cと慢性突発性便秘の適応症で30か国以上で販売されている。
今回の国内申請に伴い、アステラスは導入元の米アイアンウッド社に1500万ドルのマイルストンを支払う。
過敏性腸症候群(IBS)は器質的疾患を伴わず、腹痛・腹部不快感と便通異常を主体とし、それら消化器症状が長期間持続もしくは悪化・改善を繰り返す機能性疾患。ストレスをはじめとする種々の病因によって引き起こされ、最終的には腸管神経の過度の活性化に伴う消化管運動亢進によって生じると考えられている。