サノフィ デュピクセントで6~11歳の小児気管支喘息の適応追加を一変申請
公開日時 2025/02/20 04:48
サノフィはこのほど、ヒト型抗ヒトIL-4/13受容体モノクローナル抗体・デュピクセント皮下注について、既存治療で喘息症状をコントロールできない6~11歳の小児気管支喘息の適応追加を一変申請したと発表した。
デュピクセントはIL-4、IL-13のシグナル伝達を阻害することで、喘息の気道炎症の主体である2型炎症反応を上流から下流まで広範囲に抑制する完全ヒト型モノクローナル抗体。成人および12歳以上の小児の気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない重症又は難治の患者に限る)の適応症について、2019年3月に承認を取得している。
日本では小児の喘息死亡率は低率で安定し、小児喘息入院患者数は減少傾向だが、国内大規模調査では6~12歳の喘息有病率は4.7%、6~8歳の喘息(喘鳴)の有症率は10.2%と報告されている。
吸入ステロイド薬などの長期管理薬による基本治療を受けていても、一部の患者は症状をコントロールできず、睡眠不足や学校の欠席により学業成績の低下と関連しているといわれる。ケアをする家族にも社会的な負担がかかっている。また、小児における高用量の吸入ステロイド薬の長期使用は成長への影響も示唆されており、近年では小児期の重度な喘息症状が成人期の喘息寛解率や呼吸機能低下に影響を及ぼし得ることが報告されている。