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バイエル薬品 ケレンディアで慢性心不全の適応追加を申請 P3はLVEF40%以上の心不全患者対象に実施

公開日時 2025/02/17 04:50
バイエル薬品は2月14日、非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬・ケレンディア錠について、慢性心不全の適応追加を承認申請したと発表した。申請は、心機能の指標である左室駆出率(LVEF)40%以上の心不全患者を対象とした国際共同第3相試験(FINEARTS-HF)のデータに基づく。同社は、「LVEF40%未満の心不全に対する治療は進歩しているが、LVEF40%以上の心不全では治療の選択肢が限られている」としている。

LVEFは心臓の左心室がどれくらいの割合で血液を送り出しているかを示す数値。LVEFによる心不全の分類は、LVEF40%未満の場合は「LVEFの低下した心不全(HFrEF)」、LVEF40%以上50%未満は「LVEFが軽度低下した心不全(HFmrEF)」、LVEF50%以上では「LVEFの保たれた心不全(HFpEF)」となる。推計120万人とされる日本の心不全患者のうち約6割はLVEF40%以上で、この患者では高血圧や心房細動など複数の疾患が併存し、病状の管理は複雑になる。

今回のケレンディアの適応追加申請は、日本人を含むLVEF40%以上の心不全患者約6000人を対象とした国際共同第3相試験(FINEARTS-HF)のデータに基づく。同試験においてケレンディアは、主要評価項目の心血管死及び全ての心不全イベント(心不全による入院又は緊急受診)のリスクを統計学的に有意に16%減少させた(p=0.0072)。同社によると、忍容性は良好で、既知の安全性プロファイルと一貫していたという。

同社はこの試験結果を受けて、「ケレンディアは、LVEF40%以上のHF(心不全)を対象に心血管ベネフィットを示した初のMR拮抗薬」とコメントしている。

ケレンディアは、独バイエル社が創製した1日1回経口投与の非ステロイド型選択的MR拮抗薬(MRA)で、MRの過剰活性化による悪影響を抑制することが示されている。MRの過剰活性化は、代謝、血行動態、炎症や線維化の要因によって引き起こされる可能性のある慢性腎臓病(CKD)の進行や心血管障害に関与する。日本では現在、2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(末期腎不全や透析施行中の場合は除く)を効能・効果に承認されている。
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