GSK 開発早期段階の全身性アミロイドーシス治療薬がAMEDの実用化支援事業に採択
公開日時 2016/03/14 03:51
グラクソ・スミスクライン(GSK)は3月10日、指定難病である全身性アミロイドーシスの治療薬を目指し開発早期段階にある「GSK2315698」「GSK2398852」が、一定の開発費用が補助される日本医療研究開発機構(AMED)の「希少疾病用医薬品指定前実用化支援事業」に採択されたと発表した。両剤は、アミロイド沈着を除去し臓器機能の改善を目的に開発されている。
同事業は、希少疾病用医薬品指定(オーファン指定)前で、希少疾病用医薬品の製造販売承認取得を目指す企業等によるヒト初回投与試験実施前、ヒト初回投与試験以降の開発を推進するのが狙い。オーファン指定前には開発を推進する仕組みがないために設けられた事業で、1品目当たり2億円(上限)に原則3年度補助する。
採択にあたり、国民の治療ニーズに即しているか、国家政策上の重要性、国民の保健医療水準の向上につながる成果が期待できるかなどを審査する。
アミロイドーシスとは、アミロイドという線維状の異常蛋白質が全身の様々な臓器に沈着し、機能障害をおこす病気の総称。複数の臓器にアミロイドが沈着する病態を全身性アミロイドーシスと呼び、難病法で指定された306疾患の1つ。国内推定患者数は数百人という。