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サンバイオ アクーゴの年内販売開始に期待感 米国FDAとTBI適応取得で臨床試験の開始に向け協議再開

公開日時 2025/03/19 04:50
サンバイオの森敬太代表取締役社長は3月18日、25年1月期決算説明会に臨み、再生細胞薬「アクーゴ脳内移植用注」(バンデフィテムセル、SB623)の今期中の薬価収載と販売開始に強い意欲を示した。4月中に3回目の市販後製造で「収量」を確認できる見通しで、規格試験をクリアすれば製造販売承認の一部変更申請を行い、出荷解除の承認取得を目指す。その後、3か月程度の薬価交渉を経て年内の販売開始に期待感を込めている。なお、今期の通期業績予想にアクーゴの売上見込みを計上しなかったことについて同社は、「薬価収載後に業績予想を修正する」とした。

◎一変申請の承認「リリース通り7月末までを想定」 承認後の薬価交渉を経て発売へ 

同社の束原直樹常務執行役員はアクーゴの現状について、すでに2回の市販後製造結果で収量の基準値を満たし、「4月末までに収量の結果が得られる」と説明した。出荷解除にむけた一部変更申請の承認時期については、「すでにリリースした通り7月末を想定している」と述べた。承認取得後の薬価収載の手続きについては、「承認後に交渉が始まる」としながらも、60~90日以内の収載ルールに基づき、年内に販売を開始できると期待感を込めた。

◎JCRファーマ「まずは試製造」 脳梗塞の追加需要や米国進出時の初期需要の充足を想定

束原氏はまた、JCRファーマとのアクーゴの製造委受託契約について、「まずは試製造を行う。その結果をもって商用製造に移管する」と説明。その上で、今後の脳梗塞の適応拡大に対する需要や米国進出時の初期需要の充足などを目的に製造委受託契約したものであると強調した。また販売後の情報提供体制について、アクーゴの適応となる外傷性脳損傷(TBI)の患者の多くが回復期、慢性期の通所施設や在宅で療養していることが多いことから、「こうした患者さんに疾患啓発を行い、近隣の相談施設を訪問して頂き、そこからの紹介状を持って専門施設での治療を行う」と述べ、“スマート地域医療連携構想”の実現に意欲を示した。

◎森社長「ここからは成長戦略として米国市場を積極的に取り組んでいきたい」

森社長は、「ここ数年はアクーゴの日本での承認にとにかくフォーカスしてきた。ここからは成長戦略として米国市場を積極的に取り組んでいきたい」と表明。外傷性脳損傷(TBI)については米国FDAと臨床試験の開始について協議を再開したことを明らかにした。また米国での脳梗塞の適応についても、「臨床試験の開始に向けて準備を行っている」と報告し、米国を軸に脳梗塞の適応拡大も含めて「大きく飛躍して参りたい」と強調した。

なお、サンバイオの25年1月期決算は、アクーゴの活動費用として事業費用35億1600万円(前年比10億2300万円減)を計上。現金及び預金は25年1月末で29億2100万円(前年比15億3300万円減)となった。森社長は、3月3日に第3社割当による新株式発行および無担保転換社債型新株予約権付社債の発行で約20億円を新たに調達したとし、「今期の活動にむけた資金は十分に確保できた」と強調した。

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