薬事の観点から―医薬品開発における真のパートナーシップが新薬早期提供のカギ
公開日時 2010/11/29 00:00
ドラッグ・ラグが生じないようにするには規制当局と企業との協業が重要である。つい2年ほど前までは、“十分なデータが得られていない”開発初期の段階では、開発の方向性や戦略の全体像についてディスカッションする場がなかった。そうすると企業側では、国際共同治験を含めた国際開発戦略の立案にあたり、国際開発プログラムへの日本参画時の留意点などが明確に示せず、日本での開発が後回しになるケースが多かった。短期連載の3回目では、近年の薬事行政の変革とアストラゼネカ日本法人の取組みを紹介する。「PMDAが2007年度から始めたドラッグ・ラグ解消に向けての5か年計画は順調に前進している。特に新薬を待つ患者さんにとっては朗報だ」アストラゼネカ研究開発本部薬事統括部長の井上文平氏は、こう評価する。日本のドラッグ・ラグ期...