沢井製薬 サスメドと資本業務提携 デジタルヘルスケア分野の事業展開を模索
公開日時 2020/09/25 04:50
沢井製薬は9月24日、デジタル医療基盤を持つサスメド(本社:東京都中央区)との資本業務提携に合意したと発表した。両社は合意に基づき、ブロックチェーン技術の医療応用による研究開発費の削減、アプリを利用した服薬管理技術の活用、AI自動解析システムの活用による業務の効率化――などの協業について検討する。
沢井はサスメドが実施した第三者割当増資の一部を引き受けた。沢井がサスメドの株式を保有するのは今回が初めて。株式保有比率など詳細は非開示。
沢井は2021年4月1日の持株会社体制への移行にあたり、基盤であるジェネリック医薬品事業に加え、「人々の健康に一層貢献できる事業」への参入を検討している。新薬事業やヘルスケア事業への参入が候補に挙がっている。今回のサスメドへの出資を通じて、デジタルヘルスケア分野での自社の可能性を模索し、足掛かりにしたい考えだ。
沢井は、「サスメド社が有するデジタルヘルスケア領域での技術や知見と、沢井の事業を融合させた協業の展開について、検討を進めていく」としている。
サスメドはデジタル医療を推進する研究開発型企業で、不眠症治療用アプリをはじめとする医療用アプリ開発に取り組んでいる。また、臨床開発試験の効率化につながるブロックチェーン技術や、データ分析の効率化やコスト低減が期待されるAI自動解析技術などの特許技術を保有し、これらの技術を活用した臨床開発支援システムの開発・提供も行っている。
特に、ブロックチェーン技術の医療応用に定評があり、セキュリティレベルを向上させ、同時に費用対効果が高く、かつ正確性が担保されたデータ管理を実現するシステムを開発している。