武田薬品 不眠症治療薬ロゼレムでMeijiとコ・プロ 10月1日から 精神科施設を強化
公開日時 2014/09/08 03:50
武田薬品とMeiji Seika ファルマは9月5日、武田薬品が販売している不眠症治療薬ロゼレム(一般名:ラメルテオン)について日本でコ・プロモーションする契約を締結したと発表した。MeijiのCNS専任MR約200人が10月1日から、精神科施設を中心にロゼレムの情報提供活動を行う。なお、武田薬品は引き続き、精神科を含むすべての診療科への情報提供活動を行う。
武田薬品は、精神科施設に通院する患者に不眠症を合併するケースが少なくないことから、複数の抗うつ薬などを販売して精神科施設に強みをもつMeijiとコ・プロすることにした。武田薬品広報部は本誌に、「(Meijiとのコ・プロで)ロゼレムを確実に精神科領域に浸透させたい」と述べた。
Meijiは重点領域のひとつにCNS領域(中枢神経系領域)を位置付けている。ロゼレムを手掛けることで製品ラインナップを強化し、「CNS領域でより深く、より適切な活動につながる」(Meiji広報部)としている。Meijiは、うつ病などの適応を持つSSRIデプロメールやSSRIパキシルのジェネリック、新規抗うつ薬のNaSSAリフレックス、抗不安薬メイラックス、不眠症治療薬マイスリーのジェネリックなどを販売している。
ロゼレムは武田薬品が創製した新規機序の不眠症治療薬。脳内の睡眠・覚醒のサイクルをつかさどり、「体内時計」ともいわれる視交叉上核に存在するメラトニンMT1/MT2受容体に特異的に作用する。睡眠覚醒リズムを調節して自然な睡眠をもたらすことが大きな特徴となる。武田薬品が10年7月から販売している。ロゼレムの14年度の売上計画は80億円。