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沢井製薬 12月追補で抗ウイルス薬バルトレックスや抗がん剤タキソテールなどのGE投入

公開日時 2013/12/04 03:51

沢井製薬の澤井光郎社長(写真)は12月3日、都内で開催した記者懇談会で、今月予定されている後発医薬品(GE)追補収載を機に新発売を見込むGEとして、抗ウイルス薬バラシクロビル(先発品名:バルトレックス)や抗がん剤ドセタキセル(タキソテール)、脂質異常症治療薬ピタバスタチン(リバロ)などを挙げた。このうちドセタキセルはGEで唯一のアルコール成分非含有の2バイアルタイプの製品という。澤井社長は、がん化学療法について「外来対応が増えてきている中で、アルコールが含まれてない製剤へのニーズが(相当程度)ある。面白い存在になるのではないか」と述べ、競合GEとの差別化に自信を見せた。

 

12月追補収載ではこのほかに、マクロライド系抗生物質製剤アジスロマイシン(ジスロマック)や抗アレルギー薬フェキソフェナジン(アレグラ)も見込み、アレグラではOD錠も投入する。

 

2013年度のGE市場は、6月追補収載で抗がん剤テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合(TS-1)やパーキンソン病治療薬プラミペキソール(ビ・シフロール)などの大型品の特許が切れた。13年度に特許が切れた市場規模を同社は薬価ベースで約2800億円と推定する。さらに14年度は、ARBカンデサルタン(ブロプレス)やARBバルサルタン(ディオバン)、ARBロサルタンと利尿薬との配合剤(プレミネント)、抗がん剤オキサリプラチン(エルプラット)などの特許切れを見込み、市場規模は約3200億円と試算した。

 

◎14年度中に100億錠体制へ 計画前倒しで

 

今後の事業展開では、現在の中期経営計画で定めた2014年度の売上1000億円を「必達の覚悟で臨む」としたほか、生産能力の増強を前倒しで進める考えを示した。澤井社長は「(GE市場では)現在でも欠品や品薄が発生している状況がある。今後、さらなる増産に応えていくためには、先手を取って体制を整えていかなくてはならない」と述べ、14年度中に100億錠の生産体制(12年度80億錠)を構築すると表明した。国内のGE供給では、沢井や日医工などGE大手5社の占有率が高いことから、それら5社での体制強化が、国が定めるGE数量シェア60%目標の達成のカギを握るとの見方も示した。

 

なお、MR体制については、中期計画に挙げている500人体制を目指し、今後も増員していく。

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