独サンド・グローバルヘッド 日本でのバイオシミラー「強力な事業を築ける」
公開日時 2011/03/04 04:00
独サンドのジェフ・ジョージ グローバルヘッドは3月3日、東京都内で記者会見し、その後本誌の単独取材に応じた。 同社はバイオシミラーのパイオニアとして知られるが、日本ではジェネリック(GE)に対する抵抗感も根強く、バイオシミラーの普及にも懐疑的な見方があることに対し同氏は、これまでの経験、実績から「複数の治療領域で必ず協力なビジネスを築ける自信がある」と語った。
同社は、世界のバイオシミラー市場では約50%のシェアを獲得しているという。日本では、09年に成長ホルモン製剤ソマトロピンを発売。今後、上市時期は明かしていないが、EPO製剤、G-CSF製剤を投入するとみられている。将来的にはがんやリウマチの抗体医薬の取り扱いも視野に入れる。日本で2018年までに特許が切れるバイオ医薬品の売上規模は約37億ドル(薬価ベース)に上るといい、「サンドにとって大きなチャンス」だとした。
バイオシミラーの普及には懐疑的な見方があるが、その点については「日本政府はバイオシミラーを導入する方向で動き始めている。もっと辛抱強く、ビジネスを慎重に構築していかなければならないと考えている。一昼夜で構築できるものではない。私たちには長い間の経験がある。複数の治療領域で必ず協力なビジネスを築ける自信がある」と話した。
同社のソマトロピンの状況について、具体的な売上高、シェアは明かしていないが「加速的に伸びてきている。成長に満足している。しかし、マーケットは小さく、伸びしろはあると考えている」と述べ、日本でも海外同様に2ケタのシェアを目指すとした。