アルフレッサHD子会社 細胞・遺伝子治療のCDMOサービス提供拠点 羽田空港隣接施設に新設
公開日時 2025/03/05 04:50
アルフレッサホールディングス(HD)は3月3日、子会社のセルリソーシズが細胞・遺伝子治療のCDMOサービスを提供する拠点「羽田Process Development Center」(以下、羽田PDC)を、羽田空港に隣接する大規模複合施設「羽田イノベーションシティ」に新設すると発表した。10月の稼働開始を予定している。
アルフレッサグループは新規事業の一環として再生医療サプライチェーンの構築を掲げている。再生医療関連事業を行うセルリソーシズが国産の細胞原材料(マスターセル)の提供や、細胞加工物の製造、国内外のアライアンスパートナーとの提携等を通じた包括的CDMOサービスの提供体制の構築を進めている。
◎アカデミアやベンチャーの創薬シーズの商用化をトータルにサポート
今回新設する羽田PDCでは、細胞・遺伝子治療薬の製造において多様な製造工程に対応できるよう自動化装置を設置し、顧客に最適な製造方法を提案するプロセス開発をサービスとして提供する。また、アルフレッサグループが持つ再生医療等製品の開発・輸配送に関するノウハウを活用し、薬事承認に向けた支援や輸配送方法の提案も行う。これにより、顧客となるアカデミアやベンチャー企業が持つ創薬シーズに対し、製造方法の確立や開発支援、物流の標準化を早期の段階からトータルにサポートし、商用化に向けた包括的CDMOサービスの仕組みを提供する。
さらに羽田空港に近い立地を活かして国内外の流通のリードタイムを短縮することで、長期保存が難しい細胞を高品質な状態で輸配送する考え。アルフレッサHDは、「海外展開を検討されている顧客に対して、日本市場に加えて韓国、中国、シンガポール等の東アジア・東南アジアの市場に向けたプロセス開発のサービスや治験薬の供給を目指す」としている。