アルフレッサ ドローン活用した医療機関への医薬品の定期配送を開始 静岡県川根本町で
公開日時 2025/04/24 04:48
アルフレッサ、エアロネクスト、NEXT DELIVERY、静岡県川根本町は4月23日、災害時の医薬品配送を見据え、フェーズフリーの考え方に基づいたドローンを活用した医療機関への医薬品の定期配送を22日から開始したと発表した。フェーズフリーは、平時と有事を区別せず、普段利用している商品やサービスを有事にも活用できるようにすること。今回の定期配送の開始により、災害時も医療提供活動を支援するとともに、孤立などの課題解決も目指す。
静岡県の中央部に位置し約90%を森林で占められている川根本町は、自然環境が豊かな一方、町の中心地から離れた地域が散見され、高齢化に伴い日常の買い物に困るといった課題を抱えている。有事の際に孤立する可能性のある地域も多く、災害などで道路が遮断され交通手段がない場合の物資輸送が課題となっている。
川根本町の課題解決に向けてアルフレッサは、次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップのエアロネクストと、エアロネクスト子会社でドローン配送を主事業するNEXT DELIVERYと協業。アルフレッサの医薬品輸配送のノウハウ、エアロネクストのドローン機体の重心を最適化して運搬性能などを向上させる独自技術、NEXT DELIVERYの豊富なドローン配送の実績とノウハウを組み合わせて、地上輸送とドローン配送を連結した医薬品配送を行う仕組みを構築した。
具体的には、アルフレッサ静岡物流センターからNEXT DELIVERY配送拠点(旧中川根南部小学校のSkyHubドローンデポ川根本町)までを陸路で必要な医薬品を輸送。そして、配送拠点より遠方エリアをドローンもしくは車両にて配送する。医薬品の入った専用箱は指紋認証により解錠する。まず1軒の医療機関から実装を開始し、今後、川根本町内の医療機関へ拡充していく予定。
なお、ドローン飛行は、航空法で分類されている「レベル3.5飛行(無人航空機操縦者技能証明の保有や機上カメラの活用などを条件に道路などの横断を容易化する飛行方法)」で実施し、温度管理や施錠管理などの規則を定めた「ドローンによる医薬品配送に関するガイドライン」に準拠した方法で定期配送を行う。