ファイザー 血友病Bの遺伝子治療用製品・ベクベッツ 「全世界で開発及び商業化を中止」
公開日時 2025/02/21 04:49
ファイザーは、血友病Bに対する遺伝子治療用製品・ベクベッツ点滴静注(一般名:fidanacogene elaparvovec)について、全世界での開発・商業化を中止した。これに伴い、日本での申請も取り下げた。
同剤は2月19日に開催された厚労省の薬事審・再生医療等製品・生物由来技術部会で承認の可否について審議される予定だったが、部会前にファイザーが「会社都合」(厚労省担当官)により申請を取り下げたため審議されなかった。
同社は、「弊社グローバルの決定により、ファイザーによる今後のベクベッツに関する全世界での開発及び商業化を中止することになった。これにあわせ日本でも申請を取り下げた」とコメント。具体的な中止理由については言及しなかった。PMDAの審査結果が出て、厚労省の薬事審・部会の審議予定品目にも掲載されてから申請企業が申請を取り下げるのは極めて珍しい。
ベクベッツが申請された24年6月時点のプレスリリースによると、血液凝固第IX因子(FIX)に対するインヒビターのない成人血友病B患者を対象とした国際共同第3相BENEGENE-2試験の結果等に基づいて申請。ベクベッツの単回静脈内投与は、主要評価項目であるすべての出血の年間出血率(ABR)において、FIX製剤による定期補充療法と比較して非劣性を示したという。海外では、米国で24年4月に「Beqvez」、欧州では24年7月に「Durveqtix」の商品名で承認されている。