三菱ケミカル 植物由来プラスチックが第一三共の抗がん剤・エンハーツの破瓶防止包装に採用
公開日時 2025/02/13 04:48
三菱ケミカルは2月5日、植物由来のバイオエンジニアリングプラスチックが第一三共の抗がん剤・エンハーツの破瓶防止包装に採用されたと発表した。プラスチックが採用された医薬品は2024年11月から出荷が開始されている。第一三共広報部は本誌に対し、「当社が掲げる環境経営の視点から、医薬品の包装設計においてもCO2排出量の削減に貢献可能な技術に着目しており、採用に至った」とコメント。視認性の高さなども評価したといい、順次拡大する方針。
採用されたのは、植物由来のイソソルバイド(イソソルビド)を原料とした、同社が開発した「DURABIO」。同社によると、生産過程で二酸化炭素を吸収しつつ石油の使用量削減もできることから、環境負荷への低減が期待される。耐久性や透明性の高さなど、工業用プラスチックとしても優れた特徴をもつという。
三菱ケミカルは「DURABIOの展開を通じ高付加価値な製品を提供するとともに、サスティナブルな社会の実現に貢献していく」としている。