中外製薬 抗PD-L1抗体・テセントリク、希少な節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型に対し適応拡大申請
公開日時 2024/11/04 04:50
中外製薬は10月31日、がん免疫療法薬の抗PD-L1抗体・テセントリク点滴静注について、再発または難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型(ENKL)を対象疾患に適応拡大を申請したと発表した。この申請は医師主導の国内第2相臨床試験の成績に基づく。
ENKLは、鼻腔に多く発症する悪性リンパ腫の一つで、小児から成人まで年齢にかかわらず発症することが知られている。日本では、悪性リンパ腫(年間発症数約3万6000人)の中でENKLは約0.68%と稀で、進行期では初回治療後約6割の患者で再発する。再発または難治性のENKLは予後不良で、標準治療は確立されていない。
今回の承認申請は、再発または難治性のENKLに対するテセントリクの有効性および安全性を評価した国立がん研究センター中央病院をはじめとする医師主導の国内第2相臨床試験(ATTACK試験)の成績に基づく。13例中7例で奏効が確認され、奏効割合は、53.8%(95%信頼区間:25.1~80.8%)で主要評価項目を達成した。安全性は、これまでの他の悪性腫瘍で確認された既知のプロファイルと同様だった。