ヤンセンファーマ トレムフィアで成人の潰瘍性大腸炎に係る効能追加を申請
公開日時 2024/04/26 04:50
ヤンセンファーマは4月25日、ヒト型抗IL-23モノクローナル抗体製剤・トレムフィア(一般名:グセルクマブ(遺伝子組換え))について、成人の中等症から重症の潰瘍性大腸炎(既存治療で効果不十分な場合に限る)に係る効能追加を承認申請したと発表した。トレムフィアは現在、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、掌蹠膿疱症の治療薬として承認されている。
今回の申請は第3相QUASAR試験の結果に基づく。本試験では、既存治療(チオプリン製剤またはステロイド薬)、生物学的製剤(TNFα阻害薬、ベドリズマブ)および/またはJAK阻害薬(トファチニブ)で効果不十分または忍容性が不良だった中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎患者を対象に、トレムフィアの有効性と安全性を評価した。
同社によると、症状、内視鏡的寛解や組織学的寛解などの評価項目を含む疾患活動性の指標、疲労などの患者報告アウトカムにおいて、トレムフィアはプラセボと比較して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。安全性プロファイルは、すでに承認された適応症におけるトレムフィアの既知の安全性プロファイルと一貫していた。
トレムフィアは、免疫や炎症に関わるIL-23を標的にするヒト型抗IL-23モノクローナル抗体製剤。IL-23は、炎症性に関与するIL-17Aを上流で調節するとされ、下流経路におけるサイトカイン産生を抑えて効果を発揮するとされる。