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大鵬薬品/ヤンセンファーマ 掌蹠膿疱症に関するVRコンテンツを共同開発 患者の日常を追体験

公開日時 2021/05/11 04:51
大鵬薬品とヤンセンファーマは5月10日、掌蹠膿疱症に関するVR(バーチャル・リアリティ)コンテンツ「Virtual Patient’s Journey」の提供を2021年5月より開始すると発表した。掌蹠膿疱症患者の生活上の困難やつらさをVRで再現したもの。医師を対象に、VRの映像を通じて患者の日常を追体験していただき、掌蹠膿疱症がもたらす生活上の困難やつらさについて理解を深める狙いがある。VRによる顧客体験(患者体験)を通じ、掌蹠膿疱症の患者をめぐるQOL上の課題や適切な診断、治療に関する認識の共有化などを図りたい考え。

VRコンテンツは両社が共同開発したもの。掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に無菌性膿疱が多発し、慢性に経過する難治性の皮膚疾患。男性1に対し、女性2の割合で、発症は30~50代に多い。膿疱が手や足にできるため、患者のQOLにも大きく影響する疾患と言える。

◎名刺交換の場面、友人に症状を見せるシーンなど

今回制作したVRコンテンツは、仕事と家庭を両立する女性が掌蹠膿疱症を発症してからの10年間を紹介するストーリーとなっている。具体的には、①手荒れのような水疱ができる発症シーン、②取引先との名刺交換や、買い物でお釣りを受け取る際に相手が戸惑うシーン、③友人に症状を見せ驚かれるシーン、④満足できる治療を求め病院を転々とするシーン-が再現され、患者が経験する生活上の困難やつらさを自分のことのように体験することができる。

◎監修した福島県立医大・山本教授「診断・治療への視座を提供する」

コンテンツを監修した福島県立医科大学医学部皮膚科学講座の山本俊幸教授は、「掌蹠膿疱症の患者さんは手掌の痛みや痒み、歩行時の足底の痛みなどに加え、日常のさまざまな場面で困難や精神的な負担を感じている」と解説。「VRコンテンツは、掌蹠膿疱症患者の現状に基づいて作成され、視聴した医師の掌蹠膿疱症をめぐるQOL上の課題や適切な診断および治療への視座を提供するものと考える」とコメントしている。


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