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第一三共 タリージェ伸長もGE参入でメマリー減 リクシアナも特例拡大再算定響く 国内医薬8.3%減収

公開日時 2021/04/28 04:50
第一三共の真鍋淳代表取締役社長兼CEOは4月27日、オンライン会見に臨み、2021年3月(20年度)期連結業績を発表した。売上高は前年同期比2.0%減の9625億円、営業利益は54.0%減の638億円だった。国内業績は、疼痛治療剤タリージェや抗HER2抗体薬物複合体エンハーツが業績伸長に大きく貢献したものの、アルツハイマー型認知症治療剤メマリーにジェネリック品が参入したことで大幅減収に。さらに季節性インフルエンザの未流行で、抗インフルエンザウイルス剤イナビルも振るわず、最終的な国内医薬の売上収益は8.3%減の4891億円となった。

国内の医薬品事業をみると、タリージェが前年同期比で126億円増の206億円を売上げたほか、骨粗鬆症治療剤・関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制剤・プラリアが37億円増の346億円、2型糖尿病治療剤カナリアが26億円増の154億円、抗てんかん剤ビムパットが34億円増の145億円を売上げた。一方で、薬価改定や独占販売期間の満了に伴うジェネリック参入による影響を真っ向から受けたメマリーが前年同期比で321億円減の184億円となり、減収のマイナス要因として大きく響いた。

同様に、抗凝固薬・リクシアナが2020年度薬価改定で特例拡大再算定による引下げを受けたことなどが響き、国内売上高は56億円減の774億円となった。ただ、特例拡大再算定の影響で売上シェアは一時的に低下したものの、20年度の成長率は市場1位でトップシェアを維持しており、21年度もさらなる拡大を図る方針だ。

◎エンハーツ 21年度は売上694億円を見込む

一方で今後の増収要因の筆頭にエンハーツがあがっている。HER2陽性乳がん(3次治療)については米国の20年1月の上市を皮切りに、日本では20年5月に、欧州は21年2月に上市したところ。HER2陽性胃がんは、日本で20年9月に適応を取得、米国も21年1月に取得している。同社は、順調な販売国の拡大および新適応の取得に注力することにしており、すでに20年度実績で301億円を売上げ、21年度予測も694億円と強気の目標を掲げている。

【20年度連結業績 (前年同期比) 21年度予想(前年同期比)】


売上高 9625億1600万円(2.0%減) 9900億円(2.9%増)
営業利益 637億9500万円(54.0%減) 700億円(9.1%増)
親会社帰属純利益 759億5800万円(41.2%減) 500億円(34.2%減)

【20年度のグローバル主要製品全世界売上高(前年同期実績) 21年度予想、億円】

トラスツズマブ デルクステカン 435(140)840
エドキサバン 1659(1540)1884
オルメサルタン 918(1008)776
プラスグレル 173(181)非開示

【20年度の国内主要製品売上高(前年同期実績) 21年度予想、億円】

ネキシウム 778(798)372
リクシアナ 774(830)904
プラリア 346(309)356
メマリー 184(505)99
テネリア 242(247)232
ロキソニン 242(283)198
ランマーク 193(179)204
イナビル 36(193)98
タリージェ 206(80)295
カナリア 154(128)157
ビムパット 145(112)191
エフィエント 141(140)156
レザルタス 131(146)118
オルメテック 92(117)67
エンハーツ 44(―)134
第一三共エスファ品 714(605)非開示
ワクチン事業  185(356)非開示
 
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