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第一三共 エンハーツで化学療法未治療のHER2低発現又は超低発現乳がんの適応追加を一変申請

公開日時 2024/10/07 04:50
第一三共は10月4日、抗体薬物複合体(ADC)・エンハーツ点滴静注用について、1つ以上の内分泌療法を受けた化学療法未治療のHER2低発現(IHC1+又はIHC2+/ISH-)又はHER2超低発現(膜染色を認めるIHC 0)の転移再発乳がんに係る適応追加を一変申請したと発表した。エンハーツは現在、HER2低発現の再発乳がんに対し、化学療法歴のある患者の適応を持っている。

今回の申請は、ホルモン受容体(HR)陽性かつHER2低発現又はHER2超低発現の化学療法未治療の転移再発乳がん患者を対象としたグローバル第3相臨床試験(DESTINY-Beast06)の結果に基づく。

同社によると、HER2は乳がん、胃がん、肺がん、大腸がんを含む多くのがん細胞表面に発現するタンパク質。これまではHER2陽性でない場合、HER2陰性と分類されてきたが、これらの腫瘍の多くはHER2が一定レベルで発現している。HR陽性かつHER2陰性の乳がんにおいて、約60~65%にHER2低発現、約25%にHER2超低発現がみられるとの報告がある。

HR陽性の転移再発乳がんの初期治療には内分泌療法が広く用いられている。内分泌療法後にがんが進行すると、標準治療である化学療法が行われるが、その治療効果は限定的で、新たな治療の選択肢が必要とされている。
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