第一三共 4種混合ワクチン「スクエアキッズ」の販売中止 損失補填で150億円サノフィに支払い
公開日時 2021/04/01 04:50
第一三共は3月31日、4種混合ワクチン「スクエアキッズ皮下注シリンジ」の販売を中止したと発表した。あわせて、同日付で、サノフィとの販売提携を解消した。同社の製造する百日せきの原液製造のなかで、試験製造で規格に入らない事項があることがわかり、生産・供給再開に向けて検討してきたが、生産再開を断念した。同社は、損失の補償としてサノフィに150億円を支払う。
スクエアキッズは第一三共の百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DPT)にサノフィの不活化ポリオワクチンをあわせた混合ワクチン。DPT原液を製造する施設が老朽化したことに伴って、新施設で DPT の原液を製造した際に、百日せきワクチンの試験製造で規格に入らなかった事項があり、製造プロセスが確立していないことが判明。2019年4月以降、現時点まで生産や市場への流通を停止していた。あわせて、両者で共同開発を進めていた5種混合ワクチン(4種混合ワクチン+Hibワクチン)「VN-0105」についても同日付で終了した。
第一三共は契約の終了に伴い、サノフィに生じる損失の補償として、150億円を支払う。当該費用は、2020年度第4四半期に計上する。