バイエル 加齢黄斑変性治療薬アイリーア 「血管新生緑内障」を適応追加申請
公開日時 2019/07/29 03:50
バイエル薬品は7月26日、加齢黄斑変性などに用いる眼科用VEGF阻害薬アイリーア(一般名:アフリベルセプト)について、日本で血管新生緑内障(以下、NVG)の適応追加を申請した。同剤はこの適応症で希少疾病用医薬品の指定を受けている。
今回の申請は、NVGを有する日本人患者を対象としたアイリーアの硝子体内投与による有効性、安全性、忍容性を検討した無作為化二重遮蔽比較対照フェーズ3(P3)試験のVEGA試験と、非無作為化非遮蔽単群P3試験のVENERA試験の2試験のデータに基づく。
両試験において、主要評価項目として1週目の眼圧のベースラインからの変化、副次評価項目として1週目の虹彩新生血管形成グレードがベースラインと比較して改善した被験者の割合を評価した結果、同剤の有効性が示されたという。有害事象は、同剤の他の適応症でみられるものと比べ明らかな違いは認められず、新たな安全性のリスクは認められなかったとしている。
NVGは、新生血管が虹彩及び前房隅角に形成され、房水の流出が阻害されることで眼圧が上昇する続発性の緑内障のこと。主に増殖糖尿病網膜症や網膜中心静脈閉塞症などの網膜虚血をきたす。病状が進むと失明につながる可能性が高い。