ミクス調査 大手・準大手でCSO活用定着 GSKはCMR200人 GEも積極姿勢
公開日時 2014/08/01 03:52
ミクス編集部は、メーカーを対象にCSOの活用動向を調査した。69社から回答があり、コントラクトMR(CMR)の派遣などを受けている企業数は活用予定2社含め30社、43.5%に上り、過去の調査と比べ増加傾向であった。大手・準大手では活用は定着したといえる状況にあり、ジェネリック(GE)使用促進策を追い風にGEメーカーが活用に積極姿勢を見せていた。収益力の低下に伴い、コストを抑えつつ、主力品の営業を強化するためにCSOを活用する動きが強まってきている。
調査は、編集部が毎年メーカーに対し実施しているMR数アンケート(対象83社、CSO関連回答69社、原則として4月1日時点)の中で行ったもの。CMRの活用について、武田薬品、第一三共、アステラス製薬、大塚製薬といった国内大手ほか、ファイザー、ノバルティス、グラクソ・スミスクライン(GSK)などの外資大手、田辺三菱製薬、大日本住友製薬、塩野義製薬の国内準大手が活用を表明。GSKは、回答の中で最多の200人。同社は、欠員補充と即戦力として活用としか説明していないが、同社はMRに対する評価の見直しを進めていることを受け、新卒MRの採用数を抑制しており、その影響もあるとみられる。
また、GEメーカーが活用に積極的で、日医工、沢井製薬、富士製薬、共和薬品、第一三共エスファ、エルメッドエーザイが活用を表明。沢井製薬は14年度中にMR数を500人程度まで増員予定だが、うちCMRを倍増させ約60人にする。中途採用よりCMRの採用に比重を置き、目的も主力品の営業強化、流通、調剤薬局の対策と多彩だ。GE市場におけるコスト競争力の激化を前に、自社人員だけで賄うのはリスクと判断している。
活用目的は、かつての欠員補充に加え、主力品の営業強化もメインになってきた。この調査では活用目的は「欠員補充」13社に対し、「主力品強化」は8社で一見少ないが、一方で、活用の有無を「非開示」とする企業が前年に比べ10社増の29社もある。日本CSO協会の調査によると、活用目的の7割は主力品強化であり、総合的に判断すると新薬や主力品営業強化が主目的となってきていると見るのが妥当といえる。
なお、同協会の調査(13年10月時点)によると、CMR数は3551人で、前年より5.5%増。活用企業数は4社増の74社。この中ではMR数500人未満の中堅メーカーで活用する動きが広まっており、活用社数は44社、CMR数も500人以上増えた。本誌の調査でもGE含む中堅企業が多いことが見て取れた。
本誌8月号(8月1日発売)ではCSO特集「市場変貌 CSOの戦略的活用の時」を掲載した。メーカー側はCMRの活用にあたり何を重視したのか、強化してほしい教育研修内容は何か、CSOにどのような新たなサービスを望むかなども調査した。各社活用動向ほか調査結果グラフはダウンロードできます(プレミア会員のみ)。記事とグラフファイルは、
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※ミクスOnlineでは08年以降のCSO特集を読むことができます(プレミア会員のみ)。
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