2型糖尿病治療薬シタグリプチン/メトホルミン配合錠 国内開発中止
公開日時 2013/11/07 03:51
MSDと小野薬品が2型糖尿病治療薬として共同開発していたDPP-4阻害薬シタグリプチンとビグアナイド系薬剤メトホルミンの配合錠の日本での開発を9月に中止したと、11月5日に小野薬品は2013年度第2四半期決算発表で明らかにした。フェーズ3まで進めたが「期待された配合剤としての有効性が得られなかった」ため。
両剤の配合剤は海外では米メルクがJanumetの製品名で複数規格を販売しており、1日2回投与。それに対し日本ではシタグリプチン50mg、メトホルミン500mgの配合量で1日1回投与で開発を進めていた。しかし、単剤ではシタグリプチンは1日1回投与、メトホルミンは1日2~3回投与である中で、シタグリプチン単剤だけでは効果不十分な患者への1日1回投与ではメトホルミンの本来の有効性を得ることができなかった模様だ。
1日1回投与を目指したのは、配合剤のメリットとして患者の利便性や服薬コンプライアンスの向上を打ち出したかったためとみられる。
厚労省の配合剤の承認基準では、配合により副作用の軽減や相乗効果が認められるものや、患者の利便性の向上など、いくつかの要件の1つ以上に該当することが必要とされている。