小野薬品 カナダのCongruence社と創薬提携 がん領域の新たな低分子化合物の創製で
公開日時 2024/12/04 04:49
小野薬品は12月3日、カナダのCongruence Therapeutics社との間で、がん領域における新たな低分子化合物を創製することを目的とした創薬提携契約を締結したと発表した。Congruence社は独自の創薬プラットフォーム「Revenir」を活用して新たな低分子化合物を創製。小野薬品は創製された低分子化合物に関して、全世界で独占的に開発・製造・商業化するオプション権を得た。
小野薬品はCongruence社に対して、契約一時金、共同研究費、研究開発の進捗および売上高に応じたマイルストン、上市後の売上高に応じた段階的なロイヤルティを支払う。
Revenirは、Congruence社独自の計算による創薬プラットフォームで、タンパク質の変異によって引き起こされる生物物理学的変化を捉え、タンパク質の欠陥とその修復に関する独自の方法を見出すという。Revenirを用いてタンパク質の立体構造における表面の特性および生物物理学的特徴を解析し、タンパク質の欠陥を修復できる低分子化合物を予測する。
小野薬品の勝又清至・研究本部長は、「タンパク質のダイナミクスおよび計算化学におけるCongruence社の技術を活用して、がん領域の難標的に対する新たな低分子化合物を創製することによって当社のパイプラインの拡充につながることを期待している」とコメント。Congruence社の最高科学責任者であるSharath Hegde氏は、「私たちのタンパク質ダイナミクスに関する専門性を活用したRevenirプラットフォームは、両社が着目した標的に対する新しい治療法の発見を加速させると確信している」と話している。