統合失調症患者の約半数が自己判断で服薬中断経験あり NPO調査
公開日時 2010/08/10 04:01
精神保健福祉支援を行うNPO法人・地域精神保健福祉機構コンボ(千葉県市川市)は、統合失調症の患者・家族それぞれ約700人を対象にした、疾患と治療に関する意識や行動に関する調査を行った。その結果、自分の判断で薬の服用をやめたことのある患者は48.1%と半数近くに上った。
理由には副作用が最も多いが、「薬をのむことに対し納得していなかった」「自分が病気だと思っていない」も目立つ。統合失調症は、自ら病気であることを認識しづらい疾患ではあるが、治療の中断は状態の悪化や再発につながることから、対策をとる必要があることを示す結果となった。
対策の方向性としては、調査では、薬の服用をやめたことがない患者の方が、薬剤や再発のリスクについての情報の理解・納得度が高い傾向がみられたことから、医療者による患者とその家族との綿密なコミュニケーションが重要であることが示唆された。