初の遅発性ジスキネジア治療薬ジスバル 高い処方増意向
第一選択率も高く 高薬価や副作用には若干の懸念も
公開日時 2023/05/01 00:00
遅発性ジスキネジアは舌や唇、顎など口腔顔面領域、四肢や体幹の不随意運動を特徴とする神経障害。抗精神病薬などを長期間服用することで起こり、ドパミン受容体の感受性増加等が原因と考えられている。重症になれば嚥下障害や呼吸困難を引き起こす可能性があり、重篤化する患者もいる。治療は原因となる薬剤の減量・中止や、ジスキネジアを引き起こしにくい抗精神病薬への変更が基本となるが、これらによって精神症状の増悪などを招くリスクがあることも報告されている。いずれにせよ、これまでジスキネジアに対する確立した治療法はなかったというのが現状だ。2022年6月、日本で初めて遅発性ジスキネジアの治療薬として承認・発売されたVMAT2阻害薬ジスバルカプセル(一般名:バルベナジン)は、シナプス前部の小胞に存在するVMAT2を選...