第32回 サンアントニオ乳がんシンポジウム 後編
公開日時 2010/03/29 00:00
後編:急速に進む抗HER2療法無治療の場合、トリプルネガティブ乳がんよりも予後不良のHER2陽性乳がん。がんの増殖、転移に重要な関与をしているHER2蛋白に対するモノクローナル抗体トラスツズマブの登場によって、その予後は飛躍的に改善した。ホルモン受容体という古典的な治療ターゲットはあったものの、それは、乳がんにおける本格的な分子標的治療の幕開けでもあった。機序の異なる新たな抗HER2治療薬も相次いで開発されている。機序の異なる新規抗HER2治療薬続々登場トラスツズマブ抵抗性乳がんにも奏効◎ラパチニブ+トラスツズマブ併用で生存期間が有意に延長最初に臨床応用された抗HER2治療薬トラスツズマブが、HER2蛋白に対するモノクローナル抗体であるのに対し、二番手のラパチニブは、EGFR(ErbB1)と...