ノバルティス 3264例の副作用報告 MRらの報告遅延問題で
公開日時 2014/12/17 03:50
ノバルティスファーマは12月16日、MRなどの副作用の報告遅延問題で、因果関係の否定できない重篤な有害事象が3264例あったとの最終報告を厚労省に提出したと発表した。ただし、同社のグローバル本社が安全性データベース内に集積している情報と比べ、「各製品の安全性プロファイルを変更させるものではなく、添付文書内容の変更を必要とするものではなかったことが確認された」とし、「各製品において添付文書内容の変更は必要ないとの結論に達した」としている。
副作用報告の遅延は、臨床研究にMRらがかかわった問題を契機に実施された社内調査で、MRなど社員が自社製品に関連する有害事象を把握しながらも、約1万例で安全性評価部門への報告遅延があったことが判明。7月31日付で、厚労省から薬事法に基づく業務改善命令を出される事態となっていた。今回の報告は、8月末時点で副作用と判断された2579例に加え、因果関係などの評価中とされた6118例について評価が終わったことから最終報告に至った。
同社は、8月に提出した業務改善計画で、再発防止のための体制整備と、是正措置としての教育研修を求められており、現在は「業務改善計画に沿った徹底的な研修と新たなプロセスの下で事業を遂行している」とコメントしている。