超高齢社会の隠れた論点「低栄養対策」
16人に一人が問題、改善余地多数
公開日時 2025/02/01 00:00
株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン吉田昌史、酒井幸、渡辺幸子超高齢社会の医療・介護を、誰が、どのようにして支えるのか――。この視点において、忘れられがちな重要論点がある。高齢者の低栄養だ。高齢者の低栄養は、治療効果の低下や合併症リスクの増加、アウトカムの悪化にもつながる。悪性腫瘍(がん)の症例においても同様で、適切な診療を行う上で欠かせない。ただ、グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)の調査によると、高齢入院患者の16人に一人は低栄養状態であることが分かった。さらに低栄養対策という視点でデータをさらに確認すると、改善余地が多数あることも明らかになってきた。65歳以上人口が3割弱総務省統計局による最新の人口推計によると、国内の総人口は2024年12月1日時点で1億...