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旭化成・堀江代表取締役 買収マイナス影響も「カバーする順調な内容」 通期予想も増益見込む

公開日時 2024/11/05 04:50
旭化成の堀江俊保代表取締役兼専務執行役員は11月1日、2023年度第2四半期決算説明会に臨み、ヘルスケア領域の通期予想について「カリディタス社の大型買収によるマイナス影響もカバーする順調な内容で増益を見込んでいる」と自信をみせた。事業別では、医薬・医療事業が買収影響による減益とした一方、除細動器などを扱うクリティカルケア事業が堅調に推移すると予想。ヘルスケア領域全体では、期首計画から売上高は530億円上方修正し、営業利益は当初予想の575億円(前期比18.6%増)を据え置いた。

旭化成は5月にスウェーデンの製薬企業カリディタス社(Calliditas Therapeutics AB)の買収を発表。9月に株式公開買い付けを完了し、10月から連結開始した。米国市場では疾患進行リスクがある原発性IgA腎症治療薬Tarpeyoを販売しており、堅調な推移をみせている。カリディタス社の損益について、24年度は買収費用の先行が見込まれるが、堀江代表取締役は「赤字幅は当初の見込みよりも縮小している。損益に対するネガティブインパクトは30%程度圧縮されている」と説明。のれん代等償却後の25年度にも営業利益の黒字化を見込んでいる。

◎ヘルスケア領域の24年度上期業績は増収増益 国内外で主力製品が好調


ヘルスケア領域の24年度上期業績は、国内外で主力製品が好調に推移し、売上高が前年同期比9.8%増の2927億円、営業利益が同67.3%増の332億円だった。要因について堀江代表取締役は「国内、海外で主力製品が順調に推移した」と説明。国内では骨粗鬆症治療薬テリボン、海外では腎移植に用いる免疫抑制剤Envarsus XRが伸長し、特に米国子会社のVeloxis社は「年率30%の販売量増加が期待される」とした。

なお、事業別では、医薬・医療事業の売上高は12.6%増の1135億円、営業利益は89.7%増の143億円。クリティカルケア事業では、売上高8.2%増の1792億円、営業利益53.6%増の189億円だった。

【旭化成ファーマの24年度上期の主要製品売上(前年同期実績)、億円】
テリボン 205(194)
リクラスト 6(6)
ケブザラ 55(54)
プラケニル 32(29)
リコモジュリン 35(41)
クレセンバ 16(3)
エムパベリ 10(1)


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