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旭化成・新中計を発表 ヘルスケア27年度に営業利益950億円 工藤社長「医薬事業中心に成長投資を結実」

公開日時 2025/04/11 04:50
旭化成の工藤幸四郎代表取締役社長兼社長執行役員は4月10日、2025~27年度の新中期経営計画を発表し、ヘルスケア領域は27年度の営業利益950億円を目指す方針を掲げた。工藤社長はグループ全体の成長ドライバーとしてヘルスケア領域への期待を示し、「医薬事業を中心にこれまでの成長投資を結実させることが最優先だ」と強調。さらに中期視点での持続的な高成長に向けてM&Aやライセンスインなどの拡大投資を継続する方針も示した。

◎医薬事業を重点成長事業に位置付け


グループ全体の中計では、27年度の営業利益2700億円、ROIC(投下資本利益率)6.0%、ROE(自己資本利益率)9.0%を目標に掲げた。利益貢献が期待されるヘルスケア領域のうち、特に医薬事業やクリティカルケア事業は、海外住宅事業やエレクトロニクス事業と並び、積極的にリソースを投入して成長を牽引する“重点成長事業”に位置付けた。営業利益の割合も、24年度のヘルスケア25%:住宅領域39%:マテリアル領域35%という水準から、27年度は32%:40%:28%、30年度には34%:36%:30%と3領域をほぼ同じ水準まで引き上げていく見通しを示した。工藤社長は「厳選した事業にフォーカスした投資をすることで、より一層メリハリをつけたリソースアロケーションにしていく」と訴えた。

◎医薬事業「30年度の売上高3000億円以上」目指す

ヘルスケア領域のうち、医薬事業は「30年度の売上高3000億円以上」を目指す。免疫・移植、腎臓疾患、重症性感染症などスペシャリティ疾患にフォーカスすることで、「メガファーマと直接競合せず、臨床試験規模が比較的小さく、大きな営業部隊が不要であることから過度なリスクテイクを避けた事業運営ができる」と述べた。

また、日米の医薬事業3社を25年度末までに統合する「One AK(Asahi Kasei) Pharma」への移行も進められており、「旭化成の中でも最もグローバルな事業展開が進んでいる」と説明。「医薬の最大市場である米国を中心に拡大を進めており、パイプライン強化のための追加のM&A、ライセンスインを積極的に進めていく」と強調した。

◎ヘルスケア領域のM&Aに集中投資 1000億規模の大型化も

新中計の長期投資計画では、前中計と同額の1兆円を想定し、このうち拡大関連投資は6700億円と見込む。その半分程度はM&Aを中心としたヘルスケア領域との見通しを示しており、工藤社長は「M&Aは結構大型になる可能性がある。1000億程度にはなるのではないかと、粗々の投資計画を入れている」と述べた。
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