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ファイザー 初のRSVに対する母子免疫ワクチン・アブリスボを発売 60歳以上のRSV感染症予防の適応も

公開日時 2024/06/03 04:48
ファイザーは5月31日、RSウイルスワクチン・アブリスボ筋注用を発売した。アブリスボは新生児及び乳児のRSウイルス(RSV)による下気道疾患の予防を目的とした初のワクチンであり、母子免疫を目的としたワクチンとしても初となる。この新生児及び乳児のほかに、60歳以上のRSV感染症の予防の適応も持つ。

アブリスボを用いた新生児及び乳児のRSVによる下気道疾患の予防は、妊婦を接種対象とし、RSVに対する抗体応答を誘導する。妊婦において産生された中和抗体は移行抗体として新生児及び乳児のRSVによる下気道疾患の予防に寄与する。新生児及び乳児に対する用法・用量は、「抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解後、妊娠24~36週の妊婦に、1回0.5mLを筋肉内に接種する」。

60歳以上に対する用法・用量は、「抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解後、1回0.5mLを筋肉内に接種する」となる。なお、国内で60歳以上のRSV感染症予防ワクチンとしては、23年9月にグラクソ・スミスクラインのアレックスビー筋注用が承認されている。

ファイザー取締役執行役員ワクチン部門長の藤本陽子氏は、「当社は母体から乳児への移行抗体という接種方法で開発を進めてきた」とした上で、「アブリスボを必要とする方々に確実に届けられるよう、今後も、安定供給や医療従事者への適正使用情報の提供、RSウイルス感染症の啓発を通じて、より健康な世界の実現に向けて邁進していく」とコメントしている。

RSVは乳児及び高齢者の呼吸器感染症の主な原因で、年長児や非高齢者成人においては感冒様症状のみで自然軽快するが、生後数カ月までの乳児に感染した場合には気管支炎や肺炎などの重症感染症を引き起こすことがある。日本では、毎年約12万~14万人の2歳未満の乳幼児がRSV感染症と診断され、約4分の1が入院を必要とすると推定されている。

RSVは60歳以上の成人でも呼吸器感染症の主な原因のひとつとして、呼吸器系に影響を与え、重篤な転帰となる可能性がある。RSV感染症はCOPDやうっ血性心不全などの慢性疾患を悪化させることが報告されている。
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