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米FDA RSウイルス感染症ワクチンAbrysvo 乳児の適応追加を承認

公開日時 2023/09/06 04:49
米食品医薬品局(FDA)は8月21日、米・ファイザーのRSウイルス(呼吸器合胞体ウイルス)感染症予防ワクチンAbrysvoについて乳児の適応追加を承認した。適応追加されたのは、出生時から6か月までの乳児における下気道感染症(LRTD)および重症LRTDの予防を目的として妊娠32週から36週までの妊婦への投与。同ワクチンは5月に、60歳以上の高齢者におけるLRTDの予防ワクチンとしてFDAから承認を受けていた。

FDAは、同剤について優先審査、迅速審査および画期的新薬(BT)の指定を行っていた。なお、FDAはPfizer社に対して、同剤の投与による早産や高血圧障害のリスクの恐れがあるため、早産のリスクや子癇前症を含む妊娠高血圧障害の兆候の評価など市販後調査を求めている。同剤は、単回投与の筋肉注射剤。

ファイザーのAnnaliesa Anderson上級副社長兼最高科学責任者(CSO)、ワクチン研究開発部門は、「6か月までの新生児をRSウイルスから直ちに守ることを手助ける初めての、かつ唯一の母体免疫としてのAbrysvoの承認は、科学コミュニティと公衆衛生にとっての有意義なマイルストーンを刻むものである」として、さらに臨床試験における参加者、治験担当医、ファイザーの研究者らに謝辞を示した。

RSウイルスは全年齢における呼吸器感染の原因となる伝染性が強いウイルスで、乳児における下気道疾患の最多の原因となっている。2歳までにほとんどの小児が感染し、肺炎や細気管支炎のような重篤なLRTDを発症する恐れがある。このため、今回のワクチンは、妊産婦に接種することにより、体内で産生された抗体を新生児に移行させることで免疫を獲得させる。

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