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米FDA 産後うつ病治療薬Zurzuvaeを承認

公開日時 2023/08/18 04:50
米食品医薬品局(FDA)は8月4日、米Sage Therapeutics, Inc社/Biogen Inc社の神経刺激性ステロイド(NAS)GABA-A受容体ポジティブアロステリックモデュレーターZurzevae(ズラノロン)について産後うつ病(PPD)の適応で承認した。PPDに対しては、従来、静脈注射剤しかなく、同剤が初の経口剤となった。FDAは同剤について優先審査および迅速審査の指定を行っていた。

同剤は、Sage社とBiogen 社が共同開発。用法用量は、50mg錠を1日1回14日間継続。
PPDは、他のうつ状態と同様に、悲嘆、活動や楽しみへの関心の喪失するほか、認知障害、無気力、自殺念慮などの症状も呈する場合がある。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のTifanny R Farchione精神医学部長は、「産後うつ病は、女性が悲嘆、罪悪感などを感じ、無気力を呈し、重症の場合には自傷や子供を傷つけるなどの考えをもつ重篤、かつ生命を脅かす疾患である。また、PPDは母子の絆を阻害するために、子供の身体的情緒的発達に影響を与える」と指摘したうえで、「経口剤にアクセスできることで、極端な、かつ時には生命を脅かす感情に対応する多数の女性の便益的オプションとなる」と話した。

Sage社のBarry Greene CEOは、「母体の精神衛生は、あまりにも長いこと脇に追いやられていたが、本日のZurzuvaeの承認はそれを変えるのに役立つ。女性は、PPDの症状を特異的かつ迅速に改善可能な経口剤を待っていた。我々はそれを供給できることを誇りに思う」とコメントした。

Biogen社のChristopher A Viehbacher社長兼CEOは、「PPDを治療するZurvaeの承認は、あまり診断されず、かつ治療されていないこの疾患を経験する数十万の女性にとっての大きなマイルストーンである」と話した。

国内では、塩野義製薬が2018年6月14日、Sage社と日本、台湾および韓国における開発、販売に関する契約を締結したことを発表している。
 

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