アストラゼネカは7月1日、前・武田薬品日本オンコロジー事業部長の堀井貴史氏を代表取締役社長に就任させるトップ人事を発表した。ステファン・ヴォックスストラム社長の退任に伴う後任人事。同社は堀井新社長の就任にあたり、「社長のリーダーシップのもと、患者のアンメットメディカルニーズに応える取り組みを加速し、イノベーションを通じて患者中心のビジネスモデル、日本のヘルスケアや社会への貢献を追求したい」とコメントした。

◎堀井氏　タケダの目指す「グローバル人材のトップランナー的な存在」との評価も

堀井新社長は、直前まで在籍した武田薬品でシニアバイスプレジデント、日本オンコロジー事業部長を務めた。同氏は、2009年の武田薬品へのキャリア入社後、事業戦略部に配属され、その後は海外勤務となり2019年末までの9年間を海外で過ごした。その後、中近東アフリカ地域の統括責任者を歴任するなど、「武田薬品が目指すグローバル人材のトップランナー的な存在」でもあった。また、2015年4月に発足した日本オンコロジー事業部の初代事業部長は三好集氏で、堀井氏は2020年1月から“2代目”の事業部長を引き継ぐ。オンコロジー事業は武田薬品のグローバル戦略の要の一つだけに、その社内の期待も高かった。このため、今回の堀井氏のアストラゼネカ社長就任の一報は業界内にインパクトを広げている。

◎武田薬品　日本オンコロジー事業部長に内田智氏　9月1日付

一方、武田薬品は同日、日本オンコロジー事業部長にグローバルオンコロジービジネスユニット（GOBU）でイベリア（スペイン・ポルトガル）オンコロジー事業部カントリーヘッドを務める内田智氏を9月1日付で就任させる人事を発表した。