アストラゼネカ 福島県と健康づくりで連携協定 COPD対策を支援
公開日時 2025/03/28 04:49

アストラゼネカは3月27日、福島県と「健康づくりの推進に関する連携協定」を締結したと発表した。県の「健康ふくしま21」での重点施策とする慢性閉塞性肺疾患(COPD)対策を支援する。かかりつけ医向けのCOPDガイドライン等を説明する講習会の開催や、疾患領域の知見提供、医療データ解析といったサポートを通じて、県民の生活習慣病の発症と重症化予防などに取り組む。
同社によると、福島県は平均寿命が全国で男性ワースト3位、女性ワースト2位と低水準にある。死亡原因の約半数をがん、心疾患、脳血管疾患が占め、特に喫煙率の高さが課題だ。男性は全国ワースト1位、女性も2位となっており、県は長年の喫煙習慣がリスク要因となるCOPD対策を重点施策に掲げている。
こうした背景を踏まえ、同社が患者の早期発見・早期診断と、適切な治療につなげることでCOPDによる死亡率減少を目指していることから、締結に至ったという。具体的には医療従事者向けのCOPDガイドラインと喫煙対策等を説明する講習会の開催や、資材を用いた県民への啓発・受診勧奨、生活習慣病予防・重症化対策に向けたデータ解析支援などを行う。講習会の開催は今年夏を予定している。
同社執行役員兼メディカル本部長の田中倫夫氏は「疾患領域の知見の提供や、官学民連携強化や医療データ解析のサポート等を通じ、包括的な医療システムの向上を目指す。非感染性疾患(NCDs)対策を通じて、福島県民の健康寿命延伸に貢献したい」とコメントした。