後発医薬品など28成分45規格111品目が６月17日に薬価基準追補収載された。初めて収載された後発品は12成分（記事はこちら）。最多となる13社が参入する痛風・高尿酸血症治療薬・フェブリク（一般名：フェブキソスタット）の後発品薬価は、対先発品薬価の28％となった。フェブリクの後発品をめぐっては、第一三共エスファがオーソライズド・ジェネリック（AG）として即日発売するほか、沢井製薬、キョーリンリメディオ、Meiji Seikaファルマが少なくとも同日から販売を開始する。

文末の「関連ファイル」に、初めて収載された後発品の対先発品薬価などをまとめた資料を掲載しました（会員のみダウンロードできます。14日間の無料トライアルはこちら）。

フェブリクの汎用規格の20mg錠の先発品薬価は49.50円、後発品薬価は13.90円、10mg錠は同27.00円、7.60円。フェブリクは新薬創出等加算品であり、参入企業が10社超となったため、後発品と先発品との差が大きくなった。

◎ロゼレムの後発品薬価は対先発の32％、スプリセルは36％、ビダーザは37％

初後発11成分の汎用規格の薬価は、▽水利尿薬・サムスカOD錠7.5mgの後発品薬価は対先発の45％、▽カルニチン欠乏症治療薬・エルカルチンFF錠250mgは同48％、▽エルカルチンFF静注1000シリンジは同48％、▽高脂血症治療薬・ロトリガ粒状カプセル２ｇは同45％、▽不眠症薬・ロゼレム錠８mgは同32％、▽骨髄異形成症候群治療薬ビダーザ注射用100mgは同37％、▽がん疼痛・慢性疼痛治療薬トラマールOD錠25mgは同42％、▽抗がん剤・スプリセル錠50mgは同36％、▽抗がん剤・トレアキシン点滴静注液100mg/4mLは同43％、▽月経困難症治療薬・ヤーズ配合錠（１シート）は同46％、▽骨粗鬆症治療薬・テリボン皮下注用56.5μgは同47％――となった。

フェブリク以外の初後発11成分の先発品は、新薬創出等加算品か同加算の累積分を返還していない品目だった。後発品の銘柄数はすべて10未満。このため後発品薬価は、先発品薬価から同加算分を差し引いた上で、0.5掛けして算出された。

なお、後発品薬価は基本的に先発品薬価の0.5掛け（＝50％）で算定される。ただ、内用薬について、組成、剤形区分、規格が同一の後発品の銘柄数が10を超えた場合は0.4掛け（＝40％）となる。また、先発品が▽新薬創出等加算品▽過去に新薬創出等加算の対象だったが累積加算額を返還していない品目――の場合は、先発品薬価からこれまでの同加算分を差し引いた上で0.5掛け、0.4掛けする。

 【初後発12成分の参入企業数などは以下のとおり（カッコ内は先発品名と先発品企業）】

▽フェブキソスタット（フェブリク錠、帝人ファーマ）
収載13社50品目。第一三共エスファのAGあり。
痛風治療剤（394）

▽トルバプタン（サムスカOD錠、同顆粒、大塚製薬）
収載５社５品目。大塚製薬工場のAGあり。
利尿剤（213）

▽レボカルニチン（エルカルチンFF錠、大塚製薬）
収載１社２品目
他に分類されない代謝性医薬品（399）

▽レボカルニチン（エルカルチンFF静注、大塚製薬）
収載３社３品目
その他の細胞賦活用薬（419）

▽オメガ-3脂肪酸エチル（ロトリガ粒状カプセル、武田薬品）
収載５社５品目。武田テバファーマのAGあり。
高脂血症用剤（218）

▽ラメルテオン（ロゼレム錠、武田薬品）
収載１社１品目。武田テバファーマのAGあり。
その他の中枢神経系用薬（119）

▽アザシチジン（ビダーザ注射用、日本新薬）
収載３社５品目
その他の腫瘍薬（429）

▽トラマドール塩酸塩（トラマールOD錠、日本新薬）
収載１社２品目
解熱鎮痛消炎剤（114）

▽ダサチニブ（スプリセル錠、ブリストル・マイヤーズ スクイブ）
収載４社８品目。
その他の腫瘍薬（429）

▽ベンダムスチン塩酸塩水和物（トレアキシン点滴静注液、シンバイオ製薬）
収載１社２品目
アルキル化剤（421）

▽ドロスピレノン・エチニルエストラジオール　ベータデクス（ヤーズ配合錠、バイエル薬品）
収載１社１品目
混合ホルモン剤（248）

▽テリパラチド酢酸塩（テリボン皮下注用、旭化成ファーマ）
収載１社１品目
たん白同化ステロイド剤（244）