エムスリーとソニーグループ 医療×デジタルで新会社「サプリム」を設立 在宅リハ支援サービス提供へ
公開日時 2022/04/28 04:49
エムスリーとソニーグループは4月26日、テクノロジーと医療の知見を融合したソリューション事業を行う新会社「サプリム(SapplyM)」を設立したと発表した。デジタル技術で病気の治療を行うデジタル治療(DTx:デジタルセラピューティクス)を視野に、在宅でのリハビリ支援を行う身体機能改善事業やフレイル予防事業、IoTを用いた医療センシング事業などを展開する。まずは第一弾として在宅リハビリ支援サービス「リハカツ」のサービス提供を開始する。
サプリムの出資比率はエムスリー51%、ソニーグループ49%。資本金5億円。代表取締役社長にはエムスリーの山根有紀子氏、取締役副社長には上木建一郎氏がそれぞれ就任する。
サービス提供を開始する在宅リハビリ支援サービス「リハカツ」は、ソニーが開発を続けている「姿勢推定技術」と、正しく運動が出来ているかを判定する「動作解析技術」が用いられる。加えて脳梗塞リハビリのエキスパート企業であるワイズ社の全面協力のもと、身体の動きの評価や評価結果に合わせたトレーニングを提案し、その結果をAIが判断する。これにより、患者個々のペースで身体に合ったトレーニングを正しく実施することができる。今後は、高齢者介護施設などでの利用を想定しており、近く実証実験にも着手する予定だ。
エムスリーの谷村格代表取締役は、「新たに医療×デジタルの領域にチャレンジすべく、新会社を設立した。新会社では、ソニーのテクノロジーとエムスリーの医療分野での事業開発の経験を生かし、患者さん目線の新たなソリューション提供に取り組みたい」と強調した。一方、ソニーグループの吉田憲一郎代表執行役会長兼社長CEOは、「患者と医療従事者をテクノロジーでつなぎ、人々の well-being の向上に貢献していくことには大きな意義があると考えている。患者や家族がすこやかに楽しく生活できるソリューションの創出に寄与したい」とコメントした。