厚労省 ワクチンモデルナ筋注の使用見合わせ対象ロット接種者2人死亡
公開日時 2021/08/30 04:50
厚生労働省は8月28日、COVID-19ワクチンモデルナ筋注の使用見合わせ対象ロットの接種者2人が死亡したと発表した。同省によると、2例のうち1例目は、使用の見合わせ前に副反応疑いとして報告されていたもの。もう1例は見合わせた後に新たに報告された。死亡例2例はともに、使用見合わせ対象ロットのうち「Lot 3004734(約5万2000本)」だった。
今回のような副反応疑い報告は、ワクチンの安全性評価を行うために、ワクチン接種によるものではない偶発的な症状も含めて、広く収集しているもの。同省は、「使用見合わせの対象ロットで複数の死亡の報告を受けたことから、ワクチン接種との関係は不明だが、副反応疑い報告制度の透明性の向上等のため公表した」と説明した。今後は、専門家によるワクチン接種との因果関係の評価や審議会での検討を行い、ワクチン接種の安全性を評価する方針だ。
◎武田薬品 「厚労省と協力しながら、両死亡事例について調査」
武田薬品も同日、「現時点では、これらの死亡事例とモデルナ社製ワクチン接種の因果関係は確認されていないが、今後、因果関係の有無に関する正式な調査を実施していくことが重要と考えられる」とコメントした。一方、「武田薬品と製造元のモデルナ社は、厚生労働省と協力しながら、両死亡事例について調査を行う」とし、新たな情報が得られた際には適時発表するとした。