夜間頻尿 高齢者介護予防の観点で着目を キッセイ・フェリングセミナー
公開日時 2020/11/19 04:48
キッセイ薬品とフェリング・ファーマは11月16日、「高齢者の介護リスクとしての夜間排尿-疾患、排尿日誌、対策」でメディアセミナーを開催した。仙台市・泉中央病院の中川晴夫副院長は「国内4500万人の「高齢化社会と介護リスクから見る課題と治療の必要性」のテーマで講演した。
中川副院長は、「夜間頻尿は高齢者に多く、今後高齢者の増加に伴い増加が予想される」と指摘。夜間頻尿は単なるQOLを低下させる症状ではなく、骨折とも関連するといわれ、高齢者の介護予防を考える上で重要な疾患であるとした。
さらに原因は多岐にわたり、夜間頻尿は重要な疾患の症状であることもあり注意が必要とした。排尿日誌は簡便で非侵襲的に自分で行う事のできる検査だが、重要性は高く夜間頻尿の検査・治療に必須であるとし、「夜間頻尿に対する治療も可能となっており、啓発が重要」と述べた。
夜間頻尿に関連する睡眠障害には、不眠症、うつ病、睡眠時無呼吸症候群などがある。不眠があるから夜間頻尿なるのか、夜間頻尿で不眠になるかは明確ではない。しかし、夜間頻尿と不眠の頻度は相関し、悪循環をきたし、QOLの低下につながるとした。