潰瘍性大腸炎薬エンタイビオ 処方増意向は9割近くに
重症患者中心に「効かない、効き目が遅い」とのコメントも
公開日時 2020/10/31 00:00
指定難病の潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸の内側にある粘膜と粘膜下層にびらんや潰瘍を形成する非特異炎症性疾患。主な症状は、腹痛や血便、粘血便、下痢あるいは血性下痢などで、軽症例では血便を伴わないが、重症化すると滲出液と粘液に血液が混じった状態となるほか、他の症状として発熱、食欲不振、体重減少、貧血などが現れることもある。寛解と再燃を繰り返すことから、長期の薬物治療による症状コントロールが不可避であり、症状が強く出る活動期には寛解導入療法、寛解期にはその維持を継続するための治療が行われる。軽症・中等症例では5-ASA製剤(メサラジン)が寛解導入から維持まで幅広く使われている。また重症例など病態に応じてステロイド薬、ステロイド依存例で主に使われる免疫調節薬、ステロイド薬で効果が得られない場合は免疫抑...