FRONTEO 論文探索AIシステム「Amanogawa(あまのがわ)」Ver.1を発表
公開日時 2020/07/08 04:50
FRONTEOは7月7日、創薬プロセスの効率化と創薬イノベーションを支援する論文探索AIシステム「Amanogawa(あまのがわ)」Ver.1を発表した。PubMedとOpen Targetsの最新のデータベースを学習させた論文検索AIシステムを用い、研究者が自らの仮説やキーワードを入力すると、関連する最新論文が位置情報としてMAP(地図)上にプロットされ、参照すべき論文を視覚的に抽出する。論文同士の内容の類似度を分析し、MAP上に表示するほか、MAP上で絞り込み検索が行うことも可能。
同社によると、創薬研究において、国内外の医薬研究の動向をタイムリーに追い続けるためには、論文や医学データを日常的に参照し疾病や化合物に関連する情報のアップデートが不可欠だという。また、基礎研究から臨床試験に到達する確率は3000~5000分の1、研究期間は5~8年かかるとされ、ひとつの成果を得るための膨大な時間と研究者の労力が大きな課題とされている。
今回発表した「Amanogawa(あまのがわ)」Ver.1は、FRONTEO独自の自然言語解析AIエンジン「Concept Encoder(コンセプト・エンコーダー)」によってすべての論文情報を位置情報に変換するというもの。最新論文が位置情報としてMAP(地図)上にプロットされる。
Amanogawaは、「論文探索プロセスのすべてを視覚的、感覚的に行える機能を持つため、論文情報の検索、絞り込み、分析、さらには標的分子の抽出など、創薬研究一連のプロセスに抜本的な変革をもたらすと期待される。また、検索者のバイアスなしに関連性のある論文をリストアップできるため、「経験や主観に依らない、データ主導の新たな仮説構築によって、革新的な新薬の創出にも貢献できる」としている。