FDAが抗食物アレルギー薬を初承認
公開日時 2020/02/12 04:50
米国FDAは1月30日、Aimmune Therapeutics社(カリフォルニア州)の抗ピーナツ・アレルギー薬としてPalforziaを承認した。Palforziaはアナフィラキシーを含めピーナツへの偶発的な暴露によって生ずるアレルギー症状を緩和する効果を認められ、FDAが承認した初の抗食物アレルギー薬となったが、緊急治療薬ではないとされている。
Aimmune Therapeutics社の株価はFDA承認のニュースで即日21.7%上昇したと報じられている。米国では子どもの食品アレルギーは年々増加していると言われており、やや古いが2007年の統計では子ども100人のうち4人、全米では約300万人の小児食品アレルギー患者がいると推定されている。ピーナツ・アレルギー患者は未成年だけで160万人に上ると推定されており、抗食品アレルギー薬の商品化への期待は高い。
FDAの承認は、9月に開かれたアドバイザリー委員会での投票結果を受けて実現したものであるが、実はアドバイザリー委員会での投票は賛成7に対し反対2で、医師2人が反対票を投じている。1人は効果の実証が不十分として、もう一人は安全性に疑問があるとして反対票を投じたと報じられているが、賛成を表明した委員の間にもフェーズ3の治験の被験者がいわゆる白人に偏っていてダイバーシティが低いとの批判があったことが明らかにされている。