ファイザー 抗がん剤・ハーセプチンのBS・トラスツズマブを発売
公開日時 2019/08/22 03:50
ファイザーは8月22日、抗がん剤・ハーセプチンのバイオシミラー(BS)を発売する。同製品については承認を取得していたが、未発売となっていた。ハーセプチンのBSをめぐっては、日本化薬とセルトリオン・ヘルスケア・ジャパンの2社が8月21日、HER2過剰発現が確認された乳がんに対して、新たな用法・用量を追加する承認を取得したと発表。BS各社が適応取得を進めており、市場浸透を阻んできたいわゆる虫食い承認の状況が改善されつつある。ブロックバスターであるハーセプチンの巨大市場をめぐる市場競争は、激化することになりそうだ。
ハーセプチンのBSでは、ファイザー、日本化薬・セルトリオンのほか、第一三共も承認を取得している。
◎日本化薬・セルトリオン 新たな用法用量の追加承認を取得
日本化薬・セルトリオンが取得した新たな用法用量は、「通常、成人に対して1日1回、トラスツズマブとして初回投与時には8mg/kg(体重)を、2回目以降は6mg/kgを90分以上かけて3週間間隔で点滴静注する」としたB法を加えるというもの。B法では、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮することもできる。
同剤は両社が共同開発したもので、18年8月から発売。すでに「HER2過剰発現が確認された乳がんと、HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌」の効能・効果を取得している。