アストラゼネカ リムパーザ、卵巣がん初回治療後の維持療法の適応取得
公開日時 2019/06/20 03:50
アストラゼネカは6月19日、抗がん剤・リムパーザ錠(一般名:オラパリブ)の効能・効果に「BRCA遺伝子変異陽性の卵巣がんにおける初回化学療法後の維持療法」を追加する承認を取得したと発表した。進行卵巣がんの約7割が初回治療開始後3年以内に再発するとされる。再発では治癒が困難なため、化学療法後の効果を維持することが課題だった。今回の承認取得で、この維持療法にリムパーザの使用を可能にした。
リムパーザは、腫瘍細胞自体のDNA修復の仕組みに対し、自らを修復するタンパク質のPARPを阻害することで細胞死を誘導するとされる。BRCA遺伝子変異の検出は、血液検体による米ミリアド社のコンパニオン診断システムを用いる。適応判定に用いることについて、6月1日に保険適用された。
同剤は2018年1月に「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がんにおける維持療法」で承認を取得。同年7月には「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」の効能を追加している。今回の適応追加承認は6月18日付。MSDとコ・プロモーションを行っている。