小野薬品 抗PD-1抗体オプジーボ、MSI-High結腸・直腸がんで適応追加申請
公開日時 2019/03/29 03:50
小野薬品は3月28日、抗PD-1抗体オプジーボ点滴静注(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え))に、MSI-Highを有する結腸・直腸がんの適応を追加する承認申請を行ったと発表した。MSI-Highは遺伝子の修復機能の低下を示す遺伝子異常。切除不能の結腸・直腸がん患者のうちMSI-Highを持つ割合は約5%だが、それを持つ患者は予後が不良の傾向がみられるという。また、標準治療のフッ化ピリミジン系抗がん剤を含む化学療法の有効性が乏しいことが報告されている。それら患者への治療選択肢と位置づける。
MSI-Highにより誤った遺伝子の配列を修復できなくなり、がんを引き起こすとされる。追加を予定する効能・効果は、「がん化学療法後に増幅した治癒切除不能な進行・再発のMSI-Highを有する結腸・直腸がん」。
MSI-Highの頻度は、米国のデータでは胃がんや子宮内膜がんでは患者の2割程度、全体では4%程度というデータがある。検出するコンパニオン診断薬はすでに販売されている。